我が家の次男はHSC。
何回かに分けてHSCをキーワードに書いてみようかなと思っています。
次男は小さいころから育てるのがとても難しかったです。
もちろん、長男の子育ても悩むことが多かったけれど、長男の場合は一般的な『男の子の子育て』の悩みに近いものが多かったように思います。言うことを聞かない、片付けない、ものをなくす、落ち着きがない、etc...(笑)
次男は、それとはまったく違う、なんだか得体のしれない悩みで、「わたしにはこの子を育てることは無理なのかもしれない・・・」と本気で悩んでいました。
そんな私を救ってくれたのが”HSC”という特性の存在。
HSC・・・Highly Sensitive Child
このブログでも何度も取り上げていますが、日本語でいうと「敏感っこ」とか「繊細さん」と言われています。わかりやすいところでいうと、学校でクラスメイトが叱責されているのを見て、自分が怒られているわけではないのに強いストレスを感じたりすると言われています。ちなみに、5人に1人はHSCと言われているので、程度の差はあれど、結構いるはずです。
ちなみに、HSCはアメリカの心理学者のエレイン・N・アーロン博士が提唱した”特性”で、病名や診断名ではないそうです。
アーロン博士のHPに23のチェックリストが載っています。
日本語訳はこちら。
- ビックリしやすい
- 洋服のタグや布地がチクチクする、靴下の縫い目を不快に感じる
- サプライズ、驚かされるのが苦手
- 強い罰でなく、優しい注意のほうが効果があると感じる
- 大人の心を読んでいるように感じる
- 年齢の割に難しい言葉を使う
- いつもと違う匂いによく気づく
- ユーモアのセンスがある
- 直感的である
- 興奮するようなことがあった日はなかなか眠れない
- 大きな変化にうまく対応できない
- よく質問をする
- 服が濡れたり、砂がついたりするといやがりすぐに着替えたがる
- 完璧主義
- 他の誰かがつらい思いをしているとすぐに気づく
- 静かに遊ぶことを好む
- 考えさせらえる深い質問をする
- 痛みや空腹に敏感である
- うるさい場所、大声を出す人などを嫌がる
- 細かいこと(モノの場所や人の外見がかわる)によく気づいている
- 高いところに登る前に安全かどうかを確認する
- 見知らぬ人がいないときにパフォーマンスを発揮する
- 物事を深く考えていると思う
13個以上あてはまったらHSCと考えられるとのこと。ちなみに次男は20個当てはまります。
冒頭に書いたように、次男の子育ては私には解決できないと感じるような大きな悩みが沢山ありました。本当に些細なことで嫌がったり泣いたり。長男には効果てきめんだったポジティブな声かけをしても、全く効果がないどころか、むしろ逆効果・・・。何をしてあげれば良いのか、どんな声かけをすれば良いのかが全くわからず悩む日々でした。
保育園時代
「うーん、この子はちょっと手強いかも」と感じ始めたのは保育園のころ。幸い、小規模でひとつの家族のような保育園で自由にのびのび過ごせたので、たまに保育園に行き渋ることはありましたが、そこまで大きな困難はありませんでした。
そんな中でも印象的な出来事が2つあります。
ひとつ目は、1歳で入園した際の話。ならし保育の2週間、朝からお迎えまでひたすら泣き続けたこと。保育士さんにも「ここまで泣き続ける子はめずらしいですね。根性ありますね!」なんて言われました(笑)
もうひとつは年中さんのとき。園長先生に「ルールが守れない子は保育園にはこれません」と叱られて、そこから2週間ほど登園拒否。「保育園に来ちゃいけないっていわれたから行きたくない」と泣き続けました・・・。
どちらも、今になって考えてみれば納得の行動で、「しょうがないなぁ」という感じで対処を考えるところなのですが、あの頃はとにかく心配で心配で、このまま保育園に通い続けられるのかと日々悩んでいました。
小学校入学
そして小学校入学。本格的にHSCらしい悩みが頻発します。
1,2年生のころの先生はHSCな次男でも比較的過ごしやすかったのではないかと思える先生でしたが、それでも登校をイヤがることが頻繁にありました。ただ、この頃は私も毎日出社していたので、なんとか学校に行かせたり、どうしても無理なときはテレワークにして休ませたり、行き渋りが出るたびに「またか・・・」と頭を抱える日々でした。ちなみに、学校に行きたくない理由はこんな感じ。
- 先生が○○くんに怒ってた
- 僕も怒られそう
- 鉄棒ができない
- 図工で描いた絵を友達に笑われた(気がする)
- 道徳の授業で何を答えればいいかがわからない
コロナ禍で迎えた3年生
次男が3年生になる直前にコロナ禍に突入。
3年生のときの先生は新任の先生で、先生自体もいっぱいいっぱいだったのでしょう。私がテレワークになったこともあり、このタイミングで学校に行きたくないと訴えることが増えたように思います。次男の口癖は「学校なんて地獄だ!」。そして、直接書くのは憚られるような親が悲しくなってしまうような発言も多々。学校を休むことも増えてしまい、本当にツライ1年でした。
このころの私はHSCの知識はありませんでした。
こんなちょっとしたことで学校を休ませるなんて甘いと思っていたし、小さなことを気にしてイヤだイヤだと言い続けるのは私の育て方が悪かった、甘かったのではないかと自分を責める日々でした。
転機は3年生のおわりごろ
学校に行きたくないと布団から出てこない次男の横で「あー、困ったなぁ」と頭をかかえていたとき、ふと、思ったんです。
「確かに私にとっては小さなことかもしれないけれど、ここまで嫌がるのだから本人にとっては大きな問題なのかもしれない。学校なんて行かなくてもなんとかなるし、休めばいいじゃないか。」
長くなるので続きます。
この本に本当に救われました。
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